◇ 庭には二羽

大体毎年9月になって、熱中症の不安が消えるころに思い立つことがある。
それは庭に鳥のエサ台を立てることであって、夏の疲労でファンタジックになったイメージによると、洒落た屋根つきの、がっちりした木製ということになっている。けれども実際には、垣根のヒイラギの根が庭中に這いまわっているので、支柱をしっかり立てることすら困難だったりし、去年は仕方なく地面にそれらしい皿を置いて代用とした。
このときも鳥は数種類やってきたけれども、ある朝、顔の大きいねずみみたいな奴が、急いでパンをほおばる瞬間を目撃!
野良ハムスターじゃないかと思ったけど、よく考えたら(近くに山が迫っている住宅地だから)、イタチではないか、という結論に達した。どっちにしても、顔がカワイイ奴だった。イタチに餌付けは近所迷惑になりかねないと諦めたが、これが野原の一軒家ならイタチでも野良ハムスターでも構わずご馳走するところである。

今年のエサ台は少しは進歩し、ワイヤーのプランター台にポットを取り付け、そこにわざと雑草を植え付け、さらにその上にエサの皿を置くようにした。高さ的には物足りないが、少なくともイタチの心配はなく、スズメであれば3羽は余裕で一緒に食事ができる広さがある。このタイプをあと2つ加え、水浴び場と果物置き場にする予定である。果物置き場は、本当は梅の木がいい。枝振りがグネグネと複雑で、小鳥が止まり木にしやすいようだし、カットしても大丈夫だし、その上、花もよく咲くから面白い。
呼ぶ種類としては、メジロ・ウグイス・カワラヒワ・シジュウガラ・キジバト・ヒヨドリ、くらいで、一般的に見られるやつら。季節の変わり目に、センダイムシクイやサメビタキが立ち寄ってくれたら、来年のエサ台はもっとグレードアップする、んだけどねえ。2011/OCT.


◇Enjoy SUMO hour

不祥事が続いて開催そものができなくなったことまである大相撲だが、個人的に、不祥事は全く情けないと思う。思うけど、開催をやめたからといって、相撲界が解散になるわけでもないので、とりあえず開催はしてくれたほうが、何かとツッコミができて楽しい気がする。

今現在の問題は、大関がすぐに負けることではないか。第一、横綱白鵬の強さが突出しすぎていて、大関という地位が、彼に継ぐナンバー2だというのが殆ど信じられないくらい、弱い。初日から格下にポイポイ投げられる、すぐケガをする、変化で白星を稼ぐ、エトセトラ! 筋肉がなくて、ただダランと肉がついているとTVで見てもわかるんだよね。こういう人はきっと練習が足りないし、そもそも気合も足りない! 気合の足りないところ、不祥事もまた出やすいのではないかと思う。 

平成23年九州場所。琴奨菊が大関になって連勝から始まったが、悪いけど彼よりも、バルト君や日馬富士のほうが気になる。栃の心はやる気があるのかどうか疑問であるし(「ゴッドファーザー」みたいな顔だと思う)、今度こそ鶴竜が出てくるのではないかとも思う。モンゴル勢は若いと強いし、ベテランはしたたかでやらしい相撲をとるのが、面白くて注目してる。
で、今現在応援するのは、豪栄道。
3日目だったか、連敗してる分際で横綱を睨んだのを見た。このときの格好が何とも傑作で。
横綱を睨むのは失礼かもしれないし、睨むくらいなら相撲でもっと勝てよとも思うけど、あのときの、小さいが全然負ける気がしない感じ。まるでちっちゃなSLが煙をポッポと出して坂に挑むみたいだった。結局このときは投げられたけど、先に落ちただけで白鵬をもブン投げたのだから、よくやったと思う。この先また負けて10敗とかやらかしても、私はきっと贔屓にするだろう。2011.Nov.


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